魚を捌くことを覚えてからというもの、たんぱく源として肉より魚介類を好むようになりましたが、それに伴い食費もかかるようになりました(いろんな魚介類を食べたいためにあまり流通しない魚をあえて買ってしまうというのも大きな理由ですが)。
自分は特に貧乏性ということもあり、魚は最大限においしく無駄なく食べたいと思うので、日々試行錯誤をしながら魚を調理しているのですが、いまや魚を料理するときにまな板や包丁に並んでレギュラーアイテムとなっているものがあります。
それが、日本が世界に誇る企業「オカモト」の「ピチットシート」なのです。
そうです、”あの”オカモトです。
ピチットシートって聞いたことあるけど実際どうなの?
という疑問を持つ方に対して記事をお送りします。
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魚を料理するときに大切なこと
魚をおいしく食べるために意識することはいくつかありますが、その中でも「余分な水分を飛ばす」というのはけっこう重要なことだと思います。
特にスーパーで買う鮮魚などは、市場から送られてきて店頭に並ぶ過程で氷水の中に入れられてたりするので、余分な水分を含みがちです。
水分が身に入ると触感が悪くなったり魚の臭みのもとになったりするのであまりよくありません。
水分を抜くためにキッチンペーパーでぐるぐる巻きにして冷蔵庫に置いておくというテクニックもありますが、それだと脱水に限界があることに加え、魚の生臭さと一緒に出た水分がクッキングペーパーに染み込みそのペーパーに直接魚が触れていることで、臭いが身に戻ってしまうことも考えられます。
そのあたりピチットシートなら大丈夫。とても頼りがいのある製品なんです。
ピチットシートとは
ピチットシートとは、浸透圧を利用して肉や魚の水分や臭み成分を抜く効果のある脱水シートのことです。
たとえば魚の場合、このシートに半身をくるんで冷蔵庫にある程度の時間を置いておくと、干物が出来上がります。
つまり、わざわざ干物用のネットを用意して外に干さなくても、このシートにくるんでおけば魚の余分な水分を生臭さをシートが吸い取ってくれるんです。
しかも魚のうま味成分であるアミノ酸などはそのままに魚に残るため、味が凝縮されてとてもおいしくなります。
詳しい仕組みはこちらの動画を見れば分かりやすいと思います。
刺身でその威力を最大限に発揮!
個人的にこのピチットシートが真の威力を発揮するのは、魚を刺身で食べる前の下処理として使うときだと思っています。
使うタイミングとしては、やはり魚を捌いてサクの状態にしたとき。基本的に魚の種類を問わず使えるので、とりあえず捌いたらピチットシートにくるむようにしています。
こちらはクロダイ。
このように、目に見えて水分が抜けているのが分かるので気持ちいいです
クロダイは臭い個体もあり、この個体も少し臭みがあったのですが、3%の塩水に15分ほど漬ける塩水処理をしてピチットシートにくるむとかなりマシになりました。
こちらはイトヨリダイ。
水分が多い魚なのでかなり吸収してくれました。
イトヨリダイのお造り
ピチットシートにくるむだけで刺身の旨味が凝縮されて、本当においしいです。
この処理をした刺身をわさび醤油で食べると旨味が存分に味わえないので、いつも塩をつけて食べるようにしています。
肉や魚、野菜や豆腐にも!
自分は基本的に魚を丸のまま手に入れて捌くところから始めますが、たとえばよくスーパーで売ってるマグロのサクをくるんでももちろん効果てきめんです。
また、肉や野菜、豆腐などとも相性の良いアイテムのようです。
水分を飛ばしたほうがおいしく食べられる食材に合うと思うので、いろいろと試してみると新しい発見があるかもしれません。
少なくとも魚については、使ってみると魚の本来のおいしさが分かると思いますのでぜひ試してほしいです。感動します。
あと気を付けないといけないこととして、梅雨の時期などは特に、ピチットシートが空気中の湿気を吸収してしまうので、保管はなるべく乾燥しているところでしたほうがいいです。