【貝毒】つぶ貝のアブラ(唾液腺)で酔っ払いたいので食べてみた【テトラミン】

おいしい魚介類には、日本酒をはじめアルコールをセットにすることで人生の幸福度が高まると思っています。

ですが、個人的に問題点がひとつ。
加齢によるものなのか、最近はアルコールを摂取すると翌日の生産性ががくっと落ちるようになってきました。

二日酔いって身体的につらいだけでなくて精神的にも時間を無駄にしてる気がしてかなりつらいです。
しかも加齢によって二日酔いの程度が悪化してるのでは、と疑うことがさらに自分を追い詰めます。

でも、飲みたい日はある。酔っ払いたい日もある。

そんなわがままな私に耳よりな情報が入ってきました。

それは、「つぶ貝の唾液腺(アブラ)を食べると酒に酔った感じになるらしい」というもの。
魚介好きとして、酒好きとしてこれは試さないわけにはいかない!と使命感に燃えてしまったので、人体実験してみました。

つぶ貝の唾液腺(アブラ)って毒があるって聞いたけど、食べたらどうなるの?

という疑問にチャレンジします。

※この記事は貝毒を食べることを薦める記事ではありません

つぶ貝の毒の正体はテトラミン!


はじめから正体を明かしてしまいますと、つぶ貝には唾液腺と呼ばれる器官に毒があります。その毒の正体は「テトラミン」というものです。

ちなみに唾液腺のことを「アブラ」と呼ぶ人もいます(なぜそう呼ばれているのかあとで分かった気がするので後述します)。

調べてみると、このテトラミンは一種の神経毒であり、間違って食べてしまうと食中毒になるようです。その症状は、頭痛やめまい、しびれ、吐き気など。
この症状から、つぶ貝のアブラを食べると酔ったような感じになる、と言われているようです。

摂取すると30分から1時間ほどで症状が現れ、通常は数時間程度でおさまるようです。

毒とは言われているものの重症化しなさそうです(もちろん個人差はあると思うので、食べるときにはきちんと取り除きましょう)。

調べれば調べるほど、

手っ取り早く酔っ払うことができ、二日酔いもないとなるとやはり試すべきでは……?

と恐怖心よりも好奇心の方が勝ってしまいます。

なお、つぶ貝による上記の食中毒は報告されているものの、死亡例は確認されていないようなので、安心してチャレンジできそうです。
(最悪死ぬことがないって本当に大事)

つぶ貝の身を取り出す

ということで、早速市場に行ってなるべく唾液腺の大きそうなつぶ貝を3個ほど調達してきました。
といっても内臓である唾液腺が大きいかなんて外側から見ても分かりません。

市場のおじさんに聞いてみようかなとも思いましたが、ただ不審がられるだけだし、的確に答えられてもなんだか逆に怖いし(日常的に食べてる?)と思いながら、おとなしくサイズの大きい個体を購入しました。

早速身を取り出していきますが、つぶ貝の中身を貝殻から取り出すには主に二つの方法があります。

穴を開けて貝柱を切る方法

アイスピックや千枚通しなどを使って穴を開けてその穴から貝柱を切って取り出す方法です。
貝柱の位置をつかむのに少しコツがいります。

このやり方はこちらの動画が分かりやすいです。

ワイルドに貝殻を割る方法

今回はこちらの方法で身を取り出しました。

やり方はシンプル。
たまたま家にあったブロックで貝殻をたたき割るだけです。

貝殻は案外もろく、簡単に砕けます。ハンマーなどでたたき割ってもOKです。

内臓とフタを取って唾液腺も取り出す


身を取り出したら軽く洗って、まずはフタを切り取ります。
そして内臓を取り、つぶ貝を半分に切ります。

そうすると出てくるこの白い部分が唾液腺、通称アブラです。

半分に切ると色が違っており一目瞭然なので、分かりやすいと思います。

大きいサイズのものだったので、唾液腺もなかなかの量を取ることができました。

水洗いして塩もみ


次に塩をふりかけ、塩もみをして臭みやヌメリを取ります。
ヌメリは1回塩もみをしただけでは取り切れませんので、2~3回やるといいと思います。

ヌメリが取れたら水で洗い、水分をよく拭きとって、好みのサイズに切って刺身の完成です。

今回は唾液腺(右上)もしっかり塩もみして盛り付けました。

まずは無毒の部分から実食!

右上が唾液腺(アブラ)です

いよいよ実食です。

まずは普通に無毒である身の部分から。

いやー、やっぱりおいしいです。
コリコリとした心地の良い食感に加え、噛めば噛むほどアミノ酸の旨味が口の中に広がります。

まさに海をいただいているかのような気分になります。これはいくらでもいけるやつです。

ちなみに醤油と塩で食べ比べてみましたが、個人的には塩で食べたほうが素材の旨味がより引き出されておいしくいただけました。

唾液腺(アブラ)の味は?

ついに唾液腺の番です。
死ぬことはないとは分かっていても、やはり毒と分かっていながら食べるのは少しドキドキします。

ふと、テトラミンってフグ毒のテトロドトキシン(これは死ぬので絶対に食べたらだめです)と響きが似てるな……とか余計なことを考えてしまいながら勇気を出して食べてみると……、

めっちゃおいしい!!!!!

程よい弾力のある身質で、かなりジューシーで、なんだか旨味が口の中に溶け出すよう。
唾液腺をアブラと呼ぶ理由が分かった気がします。

毒なので勝手においしくはないだろうと予想していたのですが、正直最初に食べた無毒部分の身よりも食べやすいです。
これは毒がなければ絶対食べると思います(毒あっても食べましたが)。

食べる前の不安も忘れて、一気に全部食べてしまいました。

毒を食べた結果起こったこと

さて、唾液腺を食べてからどうなったかというと……、

先に結論から述べますと、何も起こりませんでした
もちろん安心感もありますが、正直にいうとそれよりは残念感のほうが勝ります。

毒がまわるのは食後30分以降ということでしたので、1時間ほど様子を見てみましたがやはり何も変わりませんでした。

それでも諦めきれず、食べるところから1時間後くらいまでの様子を動画で撮影していました。
念のため本当に酔った感じになっていないか、あとで客観的に確認するためです。

後日確認しましたが、そこには酔ったような様子は見られず、ひとりで(おいしさに)にやけながら毒を食べている自分がいました。

結局その日はもちろん、翌日以降も特に体に異変を感じることは全くなく、健康的な生活を送りました。
本当に残念。。。

結果に対する考察

なぜ今回は影響がなかったのか、明確には分かりません。

ただ、調べてみるとつぶ貝の唾液腺の毒については個体差があるらしく、中には毒を持っていない個体もあるそうです。
貝毒は基本的に食べる餌に影響されるものなので、地域によって毒のあるなしは変わってきそうです。

今回はたまたま無毒のものにあたったか、もしくは自分の免疫力が高かったのかもしれません。
もしかすると食べた量が足りなかったということも考えられそうです。

つぶ貝の唾液腺はしっかり取りましょう

今回は何も起こりませんでしたが、実際につぶ貝の唾液腺を食べて頭痛やめまいなどが起こったというケースは過去にいくつもありますので、食べるときは身を半分に切って唾液腺は取り除きましょう。

ちなみに唾液腺の毒は加熱してもなくならないので注意してください。

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