ほぼ毎日趣味で魚をさ捌き、たんぱく質を摂取して生きています。
私は魚を捌くことが大好きですが、その昔はじめて捌いた魚はアジでした。今振り返ってみても、アジを最初に捌いて良かったと思っています。
はじめて捌く魚はアジをおすすめします。その理由をお伝えします。
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初めてなら捌きやすい魚がおすすめ
一般的にはじめて魚を捌くなら、サバ、サンマ、アジあたりがいいと言われています。
これらの魚に共通することとしては、比較的手に入れやすい魚であること、基本的な魚の構造をしていることなどが挙げられると思います。
個人的にはその中でも一番最初にアジを捌くことをおすすめします。
捌きやすい魚の中でも特にアジをおすすめする理由
はじめて捌くのにアジをおすすめ理由は以下です。
・普通の包丁でも捌くことができる
・身くずれしにくい
・簡単に丸物一本を買うことができる
・コスパがいい
それぞれ順に説明します。
いろんな調理ができる
アジはもともと味が良いから「アジ」と呼ばれるようになったという説もあるほど、しっかりした旨味のある魚です。
また、サンマやサバと比較してもかなり調理法が柔軟です。
刺身はもちろん、焼いても煮ても揚げても叩いてもおいしく食べられる魚です。
個人的には、刺身、アジフライ、なめろうあたりが好きです。
普通の包丁でも難なく捌くことができる
魚を捌くときには出刃包丁が必要だと思われるかもしれませんが、そんなことはありません。
出刃包丁は骨が硬い魚(タイなど)やサイズが大型の魚を捌くときにはないときついです。
ただ、20cmほどのサイズのアジであれば普通の家庭にある包丁でも十分捌くことができます。
というよりむしろ、アジ程度であればいつも使い慣れている包丁のほうが捌きやすいと思います。
私は出刃包丁を持っていますが、アジを捌く時は重くて幅の厚さが邪魔になるので、普通の包丁を使います。
もちろん切れ味は大切なので、しっかり切れる包丁があることは重要です。
捌きやすい
アジは人気のある魚なので流通量が多く、水揚げされてから時間のたたないうちに店頭に並ぶことが多いです。
つまり、鮮度が高いまま一般家庭に届きやすい魚です。
鮮度が高いということはおいしさや安全面のメリットもありますが、捌きやすいということにもつながります。
私もほとんど毎日魚を捌いている生活を続けていますが、鮮度の低い魚、冷凍物はきれいに捌くのが難しいため、あまり捌きたくありません。
ここは結構ポイントで、きれいに捌けないとストレスがたまって途中で嫌になります。
簡単に丸物一本を買うことができる
先述したように、アジは人気があり一般家庭でもよく消費される魚なので、1年を通して流通量も多いです。
そのため鮮魚店や市場でなくても、普通のスーパーで新鮮な丸物一本が手に入ります。
いざ捌こうと思っても、肝心の新鮮な魚が手に入らなかったらその熱も冷めてしまいます。
鮮魚を扱っているスーパーであれば時期を問わず比較的簡単に買うことができるのではないでしょうか。
魚がおいしい鮮魚店の見分け方とおいしく食べる方法 | KAI note
コスパがいい
流通量が多いということは、それだけ消費量も水揚げ量も多いということなので、1匹あたりの価格が抑えられます。
時期や場所、大きさなどにもよりますが、大体1匹あたり100〜200円くらいで買うことができます。
しかも味もおいしいです。
アジは大衆魚の中で一番コストパフォーマンスが一番いいと常々感じています。
新鮮な魚介類が手に入りやすい日本に住んでいる私たちにとって、魚を捌くというスキルは一生モノだと思います。
自分で捌いた魚はやっぱりおいしいですし、うまく捌けたら楽しく達成感もあります。
総合的に考えて、一番最初に捌く魚はアジをおすすめします。
アジの捌き方
アジは捌くのも簡単です。
アジの基本構造と、捌く流れをマスターしてしまえば、他の魚にも横展開できます。
(フグやアンコウなどの特殊な魚はまた別です)
捌く動画はいろいろありますが、こちらの動画が基本に忠実でシンプルにまとめられており、分かりやすいのでおすすめです。
最初は失敗して当然ですので、こんなにきれいに捌けるイメージをしない方がいいです。笑
アジを捌くために必要なもの
アジ程度のサイズであれば、出刃包丁をわざわざ用意する必要はありません。
捌くのが楽しくなって、他の魚も本格的に捌いてみたい!と思ったときに出刃包丁を調達するのがいいと思います。
魚を捌くときに必須な4つの道具と役立つ9つのアイテム | KAI note
ここでは必要最低限あったほうがいいものを紹介します。
まな板
あえて書く必要はないかと思いますが、まな板は使った方がいいですね。笑
ですが、板前さんが使っているようなしっかりしたまな板でなくても問題ありません。
私もアジ程度であればプラスチックの薄いまな板を使っています。
キッチンペーパーもしくは除菌されたタオル
アジを洗ったあとや、皮をはぐときなど、いろんな場面で使うため、すぐに手に取れる場所にキッチンペーパーもしくは除菌されたタオルを置いておくと便利です。
包丁
もちろん包丁も必須です。
さきほど書いたように、アジ程度であれば出刃包丁を使う必要はなく、私は2,000円くらいのステンレス三徳包丁を使っています。
ただ、包丁はよく切れるものを使ったほうがいいです。
切れ味だけで料理の楽しさ、味がだいぶ変わりますので、切れ味にはこだわったほうがいいと思います。
サランラップ
はじめて魚を捌くときはやはり時間がかかります。特にアジなどの青魚は常温下に置いておくと急速に鮮度が落ちていきますので、例えば三枚おろしにしたあとの片方の半身は一度ラップをして冷蔵庫に入れておくと安心です。
夏場などは特に、食中毒にかかる可能性も出てきますので気をつけてください。
ビニール袋
捌き終わったあと、頭や骨、皮など食べずに捨てるものはまとめてビニール袋に入れ、ゴミの日まで冷凍しておくことで魚の生臭いにおいを防ぐことができます。
夏場に排水口や三角コーナーに頭や骨を長時間放置すると大変なことになりますので、くれぐれも気をつけてください(朝起き抜けの台所からの腐臭には絶望します)。
せっかくなら楽しく捌いて、おいしく食べてほしい
ひとりの魚大好き人間としては、どうせ捌くなら楽しく、おいしく捌いて欲しいというのが正直な気持ちです。
私自身、毎日趣味で魚を捌いていますが、今でもきれいに捌くことができたときは嬉しくなり、達成感があります。
実際、仕事でのストレスが溜まったりすると、鮮魚店で魚を買い込んで数時間ひとりでキッチンに立ってひたすら捌きまくります。
そしてなにより自分が捌いて作った魚料理は美味しいです。
アジであれば刺身、アジフライ、煮付け、塩焼き、なめろう、干物……たくさん料理法がありますし、どれを作ってもこれまで食べたものとは違って新しい発見があるはず。
その感動を味わって、次はアジにとどまらず、いろんな魚を捌いてみてください!
アジの次はサバもおすすめです。